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要介護認定とは?申請の流れと注意点をわかりやすく解説

介護が必要になるかもしれない――そんな不安を感じ始めたとき、最初に知っておきたいのが「要介護認定」のしくみです。

この認定は、ただの手続きではなく、本人と家族が必要な支援を受けられるかどうかを左右するほど重要です。

本記事では、認定までの流れ、正しく評価されるための準備、認定後のサービス活用、さらには「結果に納得できないときの対処法」まで、わかりやすく解説します。

これからの生活を安心して支えるために、制度を正しく理解し、後悔のない選択をできるよう、ぜひ参考にしてください。

目次

要介護認定とは?

介護が必要になったとき、まず行うべきなのが「要介護認定」の手続きです。これは、ただの書類手続きではなく、「どんなサポートが必要なのか」「どれくらい手助けが必要か」を、きちんと調べて決めるための大事な制度です。

この認定を受けると、公的な介護サービスを使えるようになります。たとえば、自宅に来てくれるヘルパーや、日中だけ通うデイサービスなども、認定がないと使えません。つまり、その人に合った介護を受けるために、要介護認定なのです。

また、認定の結果によって「どんなサービスが使えるか」や「どれだけ利用できるか」も変わってきます。だからこそ、正しい認定を受けることは、本人だけでなく家族にとっても、大切なことです。

制度の概要と目的:なぜ「認定」が必要なのか

要介護認定は、介護保険という仕組みの中心にある大事な手続きです。目的は、「本当に介護が必要な人に、必要なサポートを公平に届けること」です。

たとえば、歩くのがつらい人や、認知症の症状がある人、食事やトイレに助けが必要な人など、介護が必要な理由は人それぞれです。このように状況がバラバラな人たちに対して、全国で決められた共通のルールに沿って判断するのが要介護認定です。

また、介護に使える人手やお金には限りがあるため、誰がどのくらい支援を受けられるかを決める必要があります。この仕組みがあることで、必要な人が必要な支援を受けられるようになっています。

認定区分の全体像と意味:「自立」から「要介護5」まで

要介護認定では、介護がどれくらい必要かに応じて、次の8つの段階に分けられます。

要介護認定:8つの段階
  • 自立(じりつ):自分で生活できる状態。介護サービスは使えません。
  • 要支援1・2:少しだけ手助けが必要な人。主に予防的な支援が受けられます。
  • 要介護1〜5:数字が大きくなるほど、生活全体に介助が必要になります。

参考:【厚生労働省】要介護認定はどのように行われるかについてはこちら

たとえば、「トイレに少し付き添ってもらえれば大丈夫」という人は要介護1、「寝たきりで、ほとんどのことに介助が必要」という人は要介護5に近くなる、というイメージです。

このように分けることで、「必要な人に必要な分だけ」サポートが届きやすくなり、介護する家族の負担も軽くなります。また、この区分によって、どのサービスがどれだけ使えるかが決まるので、正しい認定を受けることが重要になります。

「介護保険証=サービス利用可」という誤解

多くの人が勘違いしやすいのが、「介護保険証が届いたから、すぐに介護サービスが使える」と思ってしまうことです。実は、それだけではサービスは使えません。

65歳になると自宅に介護保険証が郵送されてきますが、介護保険証は「あなたは介護保険に入っていますよ」という証明であって、実際にサービスを使うには「要介護認定」を受ける必要があります

たとえるなら、自動車の免許証を持っていても、車検が通っていない車には乗れないのと同じです。必要な手続きを終えて初めて、サービスが使えるようになります。

だからこそ、保険証が届いたあとに安心するのではなく、「介護が必要になる前に、どう申請するか」を家族と一緒に考えておくことが大切です。早めに知っておくことで、いざというときにあわてずにすみます。

申請前に知っておくべきこととは

要介護認定の申請は、誰でも簡単にできると思われがちですが、実はそうではありません。保険証があってもすぐに介護サービスが使えるわけではなく、申請してから結果が出るまでにも時間がかかります。

これらのポイントを知らずに進めてしまうと、「いざ介護が必要になったときに間に合わない」「必要なサポートが受けられない」といった問題が起きてしまいます。だからこそ、申請する前に知っておくべき基本的なルールや流れを理解しておくことが大切です。

65歳未満でも申請できるケースとは?

介護保険は基本的に65歳以上の人が対象ですが、例外的に40歳から64歳の人でも、特定の病気がある場合には申請できます。たとえば、脳血管疾患、がんの末期、初老期における認知症などがそれにあたります。

参考:【厚生労働省】特定疾病の範囲についてはこちら

これらの病気によって日常生活に困りごとがある人は、年齢に関係なく要介護認定を受けられる可能性があります。ただし注意してほしいのは、すべての病気が対象になるわけではないということです。たとえば、骨折や慢性的な疲れだけでは認定されない場合もあります。

本人申請が難しいときの相談先と代行申請の流れ

介護が必要な人が、自分で手続きをするのが難しい場合もあります。たとえば、高齢で体が動きにくい人や、認知症の影響で判断が難しい人などです。

そんなときは、家族や親せき、ケアマネージャー(介護の相談役)などが代わりに申請することができますこれを「代行申請」といいます。

代行するには、次のようなものを用意する必要があります。

  • 本人の介護保険証
  • 本人確認書類(マイナンバーカードなど)
  • 申請書(市役所でもらえる or ホームページからダウンロード)
  • 代理人の印鑑(必要な場合)

また、「地域包括支援センター」という公的な相談窓口でも、申請方法や必要なものについて詳しく教えてくれます。わからないことは1人で抱え込まず、早めに専門の人に相談するのが安心です

要介護認定の申請から判定までの期間

要介護認定は、申請後すぐに結果が出るわけではありません。次のようにな審査の流れがあり、一般的には1か月から2か月程度かかります。

審査の流れ
  1. 市役所に申請
  2. 調査員訪問、本人の生活の様子などを聞き取ります。
  3. 本人のかかりつけの医師から「意見書」診断をもらう
  4. これらの情報をもとに、コンピューターで仮判定(一次判定)
  5. 専門家たちが審議(二次判定)
  6. 正式な介護度を決定

このように、複数の人や手順が関わるため、どうしても時間がかかってしまうのです。さらに、医師の書類が遅れたり、調査のスケジュールが混み合っていたりすると、さらに日数が延びることもあります。

だからこそ、「介護が必要かもしれない」と思った時点で、できるだけ早めに動き出すことが大事です。必要になってからあわてて申請するのではなく、「備えておく」という姿勢が、本人にも家族にも安心をもたらします

認定を左右する要素とは

要介護認定では、「どれくらい助けが必要か」が見られますが、その人の見た目や雰囲気だけで決まるわけではありません。ただし、調査を受けるときにどう見られるかは、認定の結果に大きく影響します。

たとえば、本当は普段一人でできないことも、その日に限ってたまたまできてしまうことがあります。また、本人が困っていることをうまく伝えられないと、必要な支援が足りないと判断されてしまうこともあります。

だからこそ、調査のときには、ふだんの生活の様子や困っていることを正しく伝えることが大切です。次に、認定のしくみがどうなっているのかを見ていきましょう。

要介護認定の判断は2段階評価

要介護認定の判断は、2つのステップで決まります。

要介護認定の判断の流れ
  1. 「一次判定」:認定の担当者が本人の様子を聞き取り、医師の意見とあわせてコンピューターで評価します。この段階では、全国共通のルールにしたがって、数値やデータで機械的に判断されます。
  2. 「二次判定」:医師や看護師などの専門家が集まり、一次判定の結果や生活の様子を見ながら最終的な介護度を決めます。ここでは人の目による柔軟な判断も取り入れられます。

参考:【厚生労働省】要介護認定の流れについてはこちら

このように、公平性と人の判断をバランスよく組み合わせて決める仕組みになっているのが特徴です。だからこそ、どちらの段階でも正しい情報が伝わるよう、準備がとても大事です。

要介護認定等基準時間

要介護度を決めるときに使われる「要介護認定等基準時間」という考え方があります。

これは、日常生活の中で「どれだけ手助けが必要か」を時間で数えるという仕組みです。たとえば、「食事に15分、移動に10分、トイレに20分」といった具合に、ひとつひとつの動作にかかる時間を合計して、必要な支援の量を数値にして判断します。

ここで大事なのは、「実際に家族がかけている時間」とは異なることです。たとえば、「うちでは1時間かかるのに、計算上は15分しか見られていない」というようなズレが起きることもあります。

「自立している」と見られてしまう原因

調査の日、本人がいつも以上に頑張ってしまう――これは実はよくあることです。たとえば、「家族に迷惑をかけたくない」と思って、いつもは一人でできないことを無理にしてしまうことがあります。

それが、調査員の目には「自立している」「介護はいらない」と見えてしまい、本来よりも軽い介護度で認定されることがあるのです。

たとえば、ふだんは支えがないと歩けないのに、その日に限って気合いで歩けてしまった…というようなケースです。

こういったズレを防ぐためには、「ふだんの様子」と「調査の日の様子」の違いを、家族が丁寧に補足して伝えることが大切です。本人の気持ちを大切にしながら、正しい情報を届けましょう。

家族同伴の意義

調査には、家族が立ち会うことをおすすめしますなぜなら、本人がうまく説明できないことを、日ごろ介護をしている家族がフォローできるからです。

ただし、ここで気をつけたいのが「伝え方」です。ここで大事なのは、次のようにできるだけ具体的に伝えることです。

  • 「最近はトイレのタイミングが分からなくなってきました」
  • 「着替えはできるけれど、途中で疲れてしまって時間がかかります」

このように、事実を落ち着いて説明することで、正しい評価につながります

要介護認定を受けるための準備

要介護認定は、介護サービスを受けるための出発点です。しかし、認定の結果が本人の実際の状態とずれていると、必要なサービスが受けられなかったり、家族の負担が大きくなってしまったりすることがあります。

だからこそ、正しい結果につながるように、事前にできる準備がとても大切です。特別な知識がなくてもできることがいくつもあります。ここでは、日ごろからできる工夫を紹介します。


普段の状態を記録する

調査のときだけで、本人の生活のようすすべてを伝えるのはむずかしいものです。たとえば、朝と夜で調子がちがったり、たまに転んだりすることは、当日だけでは分かりません。

そこでおすすめなのが、ふだんの生活をメモしておくことです。たとえば、こんなことを書いておくと役立ちます。

  • 起きる時間や、食事・お風呂・トイレの様子
  • 一人でできたことと、手伝いが必要だったこと
  • 転んだ回数や、うまくできなかったときのようす
  • 昼夜逆転や混乱した行動など

紙に手書きでも、スマホのメモでも大丈夫です。目的は、介護がどこで・どれくらい必要かを、客観的に説明できるようにすることです。これは調査員が正しく判断するための、非常に大切な材料になります。


適切な情報共有のために気をつけたい3つのこと

介護の必要度をきちんと伝えるためには、どう話すかもとても大切です。うまく伝えないと、調査員が実際の苦労を理解できないこともあります。以下の3つのポイントに気をつけましょう。

適切な情報共有のために気をつけたい3つのこと
  • 主観ではなく事実を伝える
    「なんとなく大変そうです」ではなく、「週に2〜3回、トイレで転倒しています」といった具体的な事実を伝えると、状況が明確になります。
  • 「できること」より「できないこと」を優先して伝える
    「着替えはできます」とだけ言うと元気そうに聞こえますが、「ボタンを留めるのに毎回時間がかかる」など、サポートが必要な部分に重点を置くことが大切です。
  • 感情を控え、冷静に話す
    「着替えはできます」とだけ言うと元気そうに聞こえますが、「ボタンを留めるのに毎回時間がかかる」など、サポートが必要な部分に重点を置くことが大切です。

ケアマネージャーや地域包括支援センターを味方にする

介護保険制度には、相談支援のための専門職や機関が用意されています。とくに力強い存在となるのが「ケアマネージャー」と「地域包括支援センター(※)」です。

これらの支援をうまく活用すれば、要介護認定の準備が格段にスムーズになります。ひとりで抱え込まず、頼れる支援を味方につけましょう。

地域包括支援センターとは
市区町村が設置している高齢者支援の総合窓口。介護だけでなく、医療や暮らしの相談にも対応してくれる。認定の手順や、どんな書類が必要かなど、初めて申請する人にとって心強い存在。

参考:【厚生労働省】地域包括支援センターについて(PDF)

認定後にできること・すべきこと

要介護認定を受けると、その人の状態に合わせて、どんな介護サービスが利用できるかが明確になります。ただし、認定を受けたら終わりではありません。むしろそこからが始まりです。

認定をもとに、どんな支援を受けるか、どの制度を使うかを選ぶ段階に入ります。ここでは、認定後にやるべき基本的な行動と、制度をうまく使うためのポイントを紹介します。

要介護度に応じた利用サービスと費用の考え方

介護サービスは無料ではありません。でも、介護保険制度を使えば、サービスの費用のうち7〜9割を公的に補助してもらえるしくみになっています。ただし、この補助には「月ごとの上限(支給限度額)」があります。

たとえば「要介護1」の人は、月に約5万円分のサービスを保険で利用できます(自己負担は1〜3割)。この金額は自治体や年度によって少しずつ変わります。

  • ヘルパーによる訪問介護
  • デイサービス(通所介護)
  • ショートステイ(短期の施設利用)
  • 訪問リハビリ、訪問看護
  • 車椅子などの福祉用具レンタル・購入補助

ポイントは、「何が使えるか」だけでなく、本人がどんな暮らしをしたいかを基準に考えることです。「このサービスがあるから使う」ではなく、「こんな生活を続けたいからこれが必要」という視点で考えると、自分に合った使い方が見つかりやすくなります。

住宅改修・福祉用具導入時の具体的手続きと注意点

自宅で安全に過ごすために、家を少し改修したり、道具を取り入れたりすることも可能です。認定を受けると、こうした改修や福祉用具の費用も補助してもらえます。

住宅改修の例と補助内容

次のようなリフォームが対象になります

  • 手すりの設置
  • スロープなどで段差をなくす
  • 滑りにくい床に変える
  • 扉を開けやすい引き戸にする
  • 和式トイレを洋式に変更

補助の上限は最大20万円で、そのうちの1〜3割が自己負担です。

重要なのは、工事を始める前に市区町村に申請が必要なこと。あとから申請しても補助が受けられないため、「リフォームしたいな」と思った時点でケアマネージャーに相談しましょう。

福祉用具の選定と利用のポイント

レンタルできる福祉用具には、次のようなものがあります:

  • 車椅子、歩行器
  • 介護ベッド
  • 手すり、スロープ
  • 排せつ用の補助具

ただし、要支援の人や介護度が低い人は一部対象外になることがあります。また、ポータブルトイレや入浴用イスのように身体に直接触れるものは「購入」になります。

いずれにせよ、本人の状態に合った道具を選ぶことが大切です。自分たちだけで判断せず、ケアマネージャーや専門相談員と一緒に考えると失敗がありません。

地域密着型サービスの仕組みと自治体ごとの違い

「今の地域で暮らし続けたい」と思う人にとって、地域密着型サービスはとても重要です。これは、市区町村と事業者が連携して提供する、小規模で柔軟な介護支援です。

たとえばつぎのようなサービスがあります

  • 小規模多機能型居宅介護(通い・訪問・宿泊の組み合わせ)
  • 夜間対応型の訪問介護
  • 認知症専門のデイサービス
  • 地域密着型の特別養護老人ホーム

ただし、これらのサービスは住民票がある自治体の中だけでしか使えません。また、自治体によって、取り扱っているサービスや施設の数が異なります。

つまり、「このサービスを使いたい」と思っても、地域によっては利用できない、または空きがないこともあるのです。だからこそ、使いたいサービスがある場合は、早めに地域包括支援センターやケアマネージャーに相談しておくことが大切です。

認定に不服がある場合

要介護認定を受けたあと、「この判定、ちょっと低すぎるかも」と感じることがあります。たとえば、本人や家族の感覚では明らかに生活が大変なのに、思ったより軽い介護度が出たときなどです。

そんなときには、結果に対して不服を申し立てる制度がありますただし、ここで大事なのは「申し立てをすれば必ず結果が変わるわけではない」という現実です。制度には見直しのルールがある一方で、限界もあるということを理解しておく必要があります。

では、もし納得できない結果が出たら、どんな対応ができるのか。選択肢と注意点を見ていきましょう。

不服申し立ての流れと注意点

要介護認定の結果に不満がある場合、「不服申し立て(正式には“審査請求”)」ができます。これは、認定を出した都道府県に再検討をお願いする制度です。

手続きは、認定結果の通知を受け取ってから60日以内に行う必要があります。窓口は住んでいる市区町村です。申立書は役所の窓口かホームページで手に入ります。

ただし、この制度には以下のような注意点があります

制度の注意点
  • 再調査が必ずあるとは限らない
    書類のチェックだけで判断されることもあります。
  • 結果が変わらないことも多い
    申し立てても、前と同じ結果になるケースは少なくありません。
  • 再調査には時間がかかる
    1〜2か月以上かかることもあり、急ぎの支援には向きません。

つまり、「すぐに介護サービスを使いたい」人にとっては、ほかの方法を検討した方がいい場面もあるということです。

再認定の申請をおこなう

不服申し立てとは別に、もう一度介護度を見直してもらう方法として「再認定の申請」があります。これは、前の認定の有効期間が終わる前に「最近状態が変わったから、もう一度調査してほしい」とお願いする手続きです。

ただし、再認定をすれば思い通りの結果になるとは限りません。基本的には前回と同じように、調査や医師の意見、審査を経て判断されるからです。状態があまり変わっていない場合は、前回と同じ結果になることも十分あり得ます

また、「再申請=すぐ結果が出る」と思いがちですが、ここでもやはり時間がかかります。すぐにサービスが必要なときは、慎重にタイミングを見て動くことが大切です。

区分変更申請を検討する

3つ目の選択肢は「区分変更申請」です。これは、認定の有効期間中でも、本人の状態に大きな変化があったときに申請できる方法です。

たとえば、次のような変化があった場合、すぐに再調査をお願いできます。

  • 転倒して骨を折った
  • 認知機能が急に下がった
  • 介助なしでは生活が難しくなった

この手続きは、何回でも申請できて、いつでも可能です。特別な締め切りもありません。状況が大きく変わったと感じたときは、遠慮せずに市区町村に相談してみましょう。

まとめ:正しい理解と準備で、適切な支援を受けるために

要介護認定は、介護保険サービスを使うためのスタート地点です。そしてこれは、その人の暮らしの質を大きく左右する大切なステップでもあります。

たとえ介護保険証が届いていても、それだけでは介護サービスを使うことはできません。「要介護認定」を受けてはじめて、自分に合ったサポートを受けることができるのです。

そのためには、制度の仕組みを正しく理解し、事前にしっかり準備することがとても大切です。特に、認定調査のときには、ふだんの生活のようすをきちんと伝えることが、正確な判断につながります。家族やケアマネージャーと協力して伝えることで、より実態に合った支援が受けられる可能性が高まります。

また、介護認定は一度きりではありません。状態が変わったときには、見直しを申請することもできますし、納得いかない結果が出たときの対応策も用意されています。制度を知っておけば、「いざというとき」に冷静に対応することができるでしょう。

たしかに、介護が必要になることはできれば避けたいものです。でも、必要な支援を正しく受けられれば、本人も家族も安心して暮らしを続けることができます

「そろそろ介護のことも考えておくべきかも」と感じた今が、その一歩を踏み出すタイミングです。まずは地域の「地域包括支援センター」に相談してみてください。わからないことはそこで丁寧に教えてもらえます。早めに制度を知り、準備しておくことは、将来の後悔を減らすことにもつながります。

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